津軽の七草粥 「けの汁」
小さいころ、冬になると、よく食べたのがこの 「けの汁」。
正式には 「粥の汁」 と書き、
津軽の七草粥ともいわれる伝統料理であります。
というのも、寒さが厳しい津軽には、この時期、
青々とした葉っぱの七草なんてあるはずもなく、
そこで保存食として保管していた
根菜と山菜の塩漬けを使って
七草粥もどきを作ったのがはじまりだそうで。
わが家では食卓にのぼることが
ほとんどなくなってしまいましたが、
今年は青森にいることもあって、
昔を思い出しながら作ってみました。
家庭にあるもので作ることが多いせいか、具はまちまち。
冷蔵庫と相談しつつ大根、にんじん、根曲竹、高野豆腐、
昆布、ふき、こんにゃくで作ってみました。
なんといっても、このけの汁、具を5㎜角に切るのが特徴で、
少々面倒なんですな。野菜を切ったら煮込んでみそをとき、
「ずだ」 と呼ばれる大豆をすりつぶした粉を
つなぎに入れて完成。
根曲竹のコリコリ、こんにゃくのぷにゅぷにゅ、
汁がじんわりしみた高野豆腐が食感のアクセント。
遠い舌の記憶を呼び起こす味に仕上がりました♪
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